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スーパーカーインプレッション
スーパーカーインプレッション

鍛えたのはニュルブルクリンク。
マンタイという名のホンモノ。

彼にとってのチューニングビジネスは、ここ10年ほどのあたらしいアイデアだという。レースで勝ち続けるマンタイのマシンを、公道でも試したいと思うのは、彼の技術を知るものにとって、当然の欲求だったハズだ。

チューニングビジネスはある種のイメージビジネスである。『サーキットからのフィードバック』とは、よく宣伝文句として唱えられるが、レーシングチームとチューニングメーカーが同じ母体を持っていることは、ドイツでも珍しい。レーシングイメージを出したいためにネーミングの使用権を買ったり、他のコンストラクターチームのマシンに自分のチューニングブランド名を着せてレースに参戦することも、ドイツでさえ、日常のように行なわれている。そんななかでマンタイは、数少ないレースもストリートカーも手がけるバイプレーヤーだと言っていい。

今回試乗したM700は、そんなマンタイが自信を持ってリリースするチューニングマシンだ。車名のMはマンタイのM、700は700psを意味する。Mantheyと表記するドイツ語は、日本語読みのマンタイに近い発音だ。過去一部日本の専門誌でマンゼイと紹介された例もあったようだが、正しくはマンタイという。現地で取材を行なえば、分かることはその名前以外にも数多くあった。とにかく、このマンタイの名前は、忘れてはならない。

ネーミングのとおり700ps(正しくは695ps)は、確実に出力されている。実はそれよりも低めの確実な数字をカタログに載せているのかもしれない。そう思えるほど加速感は長く強烈だ。ただ強烈なだけではない。息の長い加速力だ。気が付くと300km/hを軽くオーバーする。そんなフィーリングだ。強烈が意味するのは大概は一瞬芸的な加速力だろう。だが、M700はアクセルペダルをフラットに踏み続ける限りシートバックにからだがめり込むような加速を続ける。だからツインターボというエンジンから期待するような、プライマリーとセカンダリーのそれぞれピークだけが楽しいといった幼稚なチューニングではない。

確かに4500rpmを超える瞬間にトルクの谷を感じるが、それは味付けの部分なのだという。フラットトルクにするこもと可能だったが、レーシングカーではないのだ。多少のドラマ性を持たせた方がいい。公道走行を前提とするチューニングカーにおいては多少の味付けと、その上があることをドライバーに知らせた方がいい。よりリアルであり、安全だ。マンタイは暗黙のうちにドライバーに警告したいのかもしれない。まだ上があるぞ、と。